外国人参政権

どう好意的に調べても一日本在住の日本人として,日本に対する利益が見えない.少なくとも鳩山の発言からは合理的な,説得力のある説明が無い.友愛や度量や愛のテーマなど,抽象的な表現でしか説明されていない.極めつけは「日本列島は日本人だけの所有物じゃない」と宣う.
反対派からは,「領土問題や教育など外国と利害が対立する問題で,いざと言うときに国益が脅かされる」(長沼威県議団長)といった具体的な問題点が指摘されているのだ.
積極的に推進していながら,その大義名分が曖昧なのだ.これでは何も考えていないか,言えない理由があるかだろうと考えてしまう.
損得勘定を全面に主張するのは貪欲で,冷淡に感じるかもしれないが,個人間の場合でも結局同じだ.広義にgive&takeが成立しない関係は長続きしない.広義というのは感情面か物質面かの違いだ.存続する関係というのはこれが成立しているからだと思う.物質面でのgive&takeに偏っている場合は冷淡な関係と言われるかもしれないが.ただ,大きい組織ほど,物質的なやりとりの関係に偏ると思う.また組織は感情論ではまとまらないと思うし,国という最大の組織の頭が感情論でより多くの構成員である国民から支持を得ることなどできるだろうか.感情論を出すと少なくとも自分は鳩山はあまり好きではない.万人に好かれるのより説得する方が効率的にまとまるのではと.というわけで,より論理的な,具体的な説明が欲しいところだ.
与えるだけの自己犠牲の精神は政治家には必要ない.「他己的な遺伝子」は淘汰される.

追記(1/15)
鳩山総理の発言*1.(参照先は詳しく調べていません.)

定住外国人に国政参政権を与えることをも真剣に考えてもよいのではないかと思っている。行政や政治はそこに住むあらゆる人によって運営されてしかるべきである。それが出来ないのは、畢竟(ひっきょう)、日本人が自分に自信のないことの表れである」

「…しかし、友愛はそうはいかない。日本列島は日本人の所有と思うななどという発想は日本人の意識を開くことであり、死を覚悟せねば成就は不可能である。私はそこまで日本を開かない限り日本自体の延命はありえないと信じる。だから、私はその先兵を務めたいのだ」