終電に乗った.週末に限らず適度に混んでいるが座れないことはない.隣の足を組んだ男の上腕が肩にあたるので背を凭れられない.頻繁に組み替える足が膝に当たる.ガラス越しに睨みつける.
電車の中ではいつも本を読んでいる.理想は周りが意識に入ってこないこと.中途半端なマナーが丁度耳障りな騒音を起こしてる.
日本人に生まれ日本で生まれ育ち,日本語を話す.いつしか言葉の行間に神経をすり減らすようになる.海外へ行って言葉の分からない人たち,感情の分からない人たちの中に埋もれると自分の事に集中できる.
祭りの季節で近所には提灯が大量にぶら下がっている.夜中だというのに人気の無い夜道を煌々と照らす光の列が目に突き刺さる.